住宅の低炭素化と再生可能エネルギー(2)

省エネに向けたこれまでの取り組み

省エネルギー基準の変遷

トップランナー基準とは

住宅のトップランナー基準とは、省エネ法で定める「住宅事業建築主の判断の基準」を指す。住宅のトップランナー基準で重要視されるのは、窓や外壁の断熱性や気密性。「トップランナー基準相当」の住宅では、次の2つを満たすことが求めらいる。

  1. 外壁や窓が「次世代省エネルギー基準(平成11年省エネルギー基準)」を満たす。
  2. 冷暖房設備や給湯設備のエネルギー消費量を、平成20年度時点での一般的な設備のエネルギー消費量に比べて、概ね10%削減する。まず基本となるのは住宅が省エネ基準を満たす外壁や窓を装備していること。

その上で、

  • 高効率給湯設備や節湯器具
  • 熱交換型換気設備や高効率空気調和設備
  • 太陽光発電設備

などを併設していることが条件となる。また、省エネ基準を超える高い断熱性能を持つ外壁や窓を備えた住宅は、それだけでトップランナー基準を満たす住宅と判断される。

新たな認定制度が始まった「低炭素住宅」とは

地球温暖化につながるCO2の排出量は、交通機関や工場などで削減が進んでいるのに対し、住宅分野では最近でこそ省エネ性が重視され始めたとはいえ、まだまだ遅れているのが実情だ。

また、東日本大震災後の電力不足をきっかけに国民の節電意識も高まるなか、将来にわたり持続可能な低炭素社会実現に向け「都市の低炭素化の促進に関する法律」が昨年12月4日に施行された。

低炭素住宅の具体的な認定基準は、例えば一定以上の厚みをもたせた断熱材や複層ガラスの採用といった建物の省エネ仕様が大前提だ。併せて太陽光発電や高効率給湯器などを導入し、冷暖房や給湯などの一次エネルギー消費量を、現行の省エネ基準に比べて10%以上低く抑えることが必要となる。

さらに、低炭素化に役立つ仕様として、節水機器、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメントシステム)、再生可能エネルギーと連携した蓄電池、緑化などによるヒートアイランド対策、住宅劣化対策、木造、高炉セメントなどのうち、2項目以上を取り入れていることも条件です。認定されるとさまざまなメリットがあることも見逃せない。

認定低炭素住宅を購入・新築した場合のメリットの第一が、各種税金の優遇を受けられること。住宅ローン減税は2017年末までに入居した場合、10年間最大500万円(一般住宅は200万円)で認定長期優良住宅と同水準です。登録免許税についても、一般住宅なら0.15%の所有権保存登記が0.1%、移転登記も同0.3%が0.1%に引き下げられる措置がとられている。

また、認定低炭素住宅は「フラット35S(金利Aプラン)」の対象にもなっており、通常のフラット35の適用金利から当初10年間0.3%引き下げの優遇が受けられ、借入条件によっては総返済額で100万円前後も得になる。光熱費などのランニングコストが安く抑えられることと併せて、家計にもやさしい住まいといえる。

低酸素住宅と長期優良住宅の優遇制度

出展:suumoジャーナル