認定低炭素住宅とは(2)

「外皮の断熱性能」「一次エネルギー消費量」の2つの物差しで評価

法律による「義務化」は、設計や施工だけでなく建材や設備機器を製造するメーカーやそれを取り扱う商社など、さまざまな方面に大きな影響を与えることになる。

今回の場合、従来の建物より断熱性能と設備機器の省エネ化の強化を推進するものと言われているが、単純に言えば、初期投資額が増大し、ランニングコスト(=エネルギー消費量)は下がることになる。つまり、断熱材メーカーやサッシなど開口部関連製品メーカーも設備機器メーカーも、多く使うあるいは性能の良い価格の高いものを使うことになるので、業界にとってはプラスになる。

従来の基準は建物の外皮(壁や開口部など冷暖房する空間と外気を仕切る部位)の断熱性能だけで評価するものだったが、新しい計算方法を採用した「外皮の断熱性能」に加えて、「一次エネルギー消費量」の2つの物差しで評価されるのが特徴。これまでの外皮の断熱性能は床面積あたりの数値が基準になっていたが、新基準では外皮面積あたりの数値が採用された。床面積の割に外皮面積が増える狭小住宅や複雑な形の住宅にあった不公平感が解消され、規模の大小や住宅の形状に関係なく同一の基準値が適用されることになった。

一次エネルギー消費量とは、建物で使う電気やガスなどのエネルギーを作り出すのに必要なエネルギーを熱量で表したものだ。一次エネルギー消費量は冷暖房をはじめ、換気、照明、給湯などの設備機器の性能から算出され、太陽光パネルによる再生可能エネルギー発電機器の有無、外皮の断熱性能も評価に加味される。つまり、これからの家づくりは、建物自体が高断熱性能を装備していることに加え、省エネ型の設備機器を搭載していることが必須となっていくのだ。

図2 低炭素法パンフレット(国交省)より